医療機関のGoogle広告が不承認・停止になったときの確認と再審査手順

- ✓ 通知、ポリシー名、対象、URL、時刻を保全する
- ✓ 広告の不承認、制限付き、アカウント停止を分ける
- ✓ 広告文、アセット、リンク先、redirect、認定、関連アカウントを切り分ける
- ✓ 修正後に対象と根拠をそろえて再審査・異議申立てを行う
最初にやること|変更前の状態を保全する
配信が止まったときは、すぐに広告文やリンク先を一斉に変更するのではなく、通知と現状を保全します。Google広告のステータス、Policy Managerのポリシー詳細、通知メール、対象の広告ID・アセットID・キャンペーンID、最終ページURL、計測テンプレート、最後の変更履歴を一つの記録に固定します。
不承認の原因は広告文に限りません。リンク先の内容、ページが開くか、redirect後のドメイン、クロール可否、認定、支払い、広告主確認なども審査の対象になり得ます。関係のない変更まで重ねると、どの修正で状態が変わったかを追えなくなります。
「不承認」「制限付き」「アカウント停止」を分ける
Googleは、ポリシーに適合しない広告やアセットを不承認とし、対象を配信できない状態にします[1]。一方、「制限付き」は配信できる場合があるものの、地域、ユーザー、ネットワーク等に制限がある状態です。アカウント停止は広告全体の配信が停止するより広い措置です[2]。
| 表示 | 対象範囲 | 最初の確認 | 次の行動 |
|---|---|---|---|
| 不承認 | 特定の広告・アセット・リンク先 | Policy detailsのポリシー名と対象 | 対象を修正し保存または異議申立て |
| 制限付き | 地域・認定・ユーザー属性等で配信範囲が限定 | 制限の根拠と対象地域、認定状態 | 必要条件を確認し、誤判定なら申立て |
| アカウント停止 | 広告アカウント全体、関連アカウントに影響することもある | アカウント通知、対象ポリシー、認証・支払い・関連性 | アカウント全体と関連先を点検し、指定経路で異議申立て |
Googleの用語である「アカウント停止」と、Googleビジネスプロフィールの停止も別物です。GBPの停止はGBP停止の原因と復旧で扱い、本記事はGoogle広告の審査とアカウントに限定します。
不承認理由を広告・リンク先・アカウントに分けて診断する

Policy Managerで対象のポリシー名を確認し、「広告本文とアセット」「リンク先」「技術的なURL経路」「広告主とアカウント」のどこに根拠があるかを分けます。Googleの公式手順では、ステータス欄やPolicy details列、通知メールから理由を確認できます[1]。
複数の広告が同時に不承認になった場合は、共通する広告文、アセット、ドメイン、計測テンプレート、地域設定を比較します。一方、特定の広告だけなら、その広告と固有のリンク先の差分を先に見ます。
医療分野はGoogleポリシーと日本の医療広告規制を両方確認する
Googleはヘルスケアおよび医薬品に関する広告とリンク先に、対象地域の法規制と業界標準への適合を求めています。内容によっては広告できないもの、認定と承認地域の条件で広告できるものがあります[3]。「クリニックの広告だから一律に可能」、または「医療だから一律に不可」と決めず、広告する診療・サービス、国・地域、ドメイン、必要な認定を確認します。
日本の医療機関は、医療法に基づく医療広告規制も確認します。厚生労働省は医療広告ガイドライン、Q&A、ウェブサイト等の事例解説書を公開しています[5]。許可される広告可能事項、禁止表現、限定解除の要件を、広告文とリンク先の両方で確認します。
| 確認軸 | Google広告での確認 | 日本の医療広告での確認 |
|---|---|---|
| 広告可否 | ヘルスケア・医薬品の対象分類、地域、認定 | 広告可能事項、禁止される広告、限定解除 |
| 表現 | 誤認、不実表示、編集基準、制限コンテンツ | 虚偽、比較優良、誇大、患者体験談等 |
| リンク先 | 機能性、ドメイン一致、事業者情報、必要な開示 | 求められる治療内容、費用、期間・回数、主なリスク・副作用等 |
| 対応 | Policy Managerの理由に沿って修正・再審査・異議申立て | 最新の原文、自治体・専門家への確認、表示の適法性管理 |
医療広告ガイドラインの全体は医療広告ガイドラインの解説、広告文の作成は医療広告の広告文作成で扱います。本記事では、不承認・停止後の切り分けと復旧手順に役割を限定します。
リンク先とURL経路を実測する
広告文に問題が見当たらない場合でも、リンク先が開かない、クロールできない、表示URLと最終的なドメインが一致しない、地域や端末で別ドメインへredirectするなどの技術的理由があり得ます。Googleの公式資料は、表示URL、最終ページURL、redirect、計測テンプレートの不一致の例を示しています[4]。
広告に保存されたURLをPC・スマートフォンで開き、HTTPステータス、証明書、表示、フォーム、予約導線を確認します。
www有無、HTTPからHTTPS、短縮URL、外部予約、地域振り分けを含め、最終到達先と中間経路を記録します。
アカウント、キャンペーン、広告グループ、広告、キーワード、サイトリンクの各階層で計測テンプレートとパラメータを確認します。
robots、認証、WAF、IP制限、メンテナンス、プラグイン障害、外部予約サービスの障害履歴を確認します。
リンク先の修正では、審査だけを通すために別の内容を見せる、地域・端末・参照元で別表示にする、審査後に戻すといった回避は行いません。広告と実際の利用者が同じ内容を確認できる状態で安定させます。
修正・テスト・再審査を1組の履歴にする

修正は、通知されたポリシーと対象に直接関係する範囲から行います。広告文を修正すると自動的に再審査される場合、リンク先を修正した後に再審査が必要な場合、判定が誤りと考えて異議申立てを行う場合を分けます。GoogleはPolicy Managerから異議申立てを行い、履歴で状態と結果を確認する手順を案内しています[1]。
- 対象を固定:広告ID、アセットID、最終ページURL、ポリシー名を記録する。
- 修正前を保全:スクリーンショット、ダウンロード、ページhash、最終URLを残す。
- 一次資料と照合:Googleの対象ポリシー、厚生労働省の最新資料、広告主の認定状態を確認する。
- 対象だけを修正:関係のない広告やページまで同時変更しない。
- 修正後を検査:広告文、リンク先、モバイル、redirect、フォーム、エラーを確認する。
- 理由を選んで申請:修正済みなのか、判定を争うのかを一致させる。
- 履歴を追跡:申請日、対象、内容、ステータス、結果、追加対応を記録する。
異議申立てでは、「審査を通してほしい」だけでなく、対象ポリシー、対象広告・URL、修正した事実、確認した認定や事業者情報、判定が誤りと考える具体的な理由を正確に記載します。成功を保証する表現や、確認できない事実は書きません。
アカウント停止は関連性と全体状態を確認する
アカウント停止では、一つの広告だけを修正して終了にせず、通知に示されたポリシー、広告アカウント全体、リンク先ドメイン、関連アカウント、広告主確認、支払い、セキュリティを確認します。Googleは、停止中のアカウントでは広告は配信できず、関連アカウントや新たに作成したアカウントも影響し得ると説明しています[2]。
異議申立て前に、アカウントへの不正アクセスが疑われるならセキュリティ対応を分け、広告主確認や支払いの通知があるなら指定された手続きを行います。広告ポリシーの問題と認証・支払い・セキュリティ問題を一つの修正として混ぜません。
再発防止は入稿前検査と変更管理に組み込む
復旧後は、「次から注意する」で終わらせず、不承認の原因を入稿前チェックと変更管理へ追加します。広告運用者、クリニック責任者、制作会社、予約システム、計測ベンダーのどこが何を変更するかを明確にします。
| 検査時点 | 確認内容 | 証跡 |
|---|---|---|
| 企画時 | 診療・サービスの広告可否、対象地域、認定、医療広告規制 | 参照した一次資料と確認日 |
| 入稿前 | 広告文、アセット、リンク先、費用・リスク表示、事業者情報 | 承認者、承認版、対象URL、スクリーンショット |
| 公開前 | PC・SP表示、フォーム、redirect、計測、モバイルURL、クロール | HTTP結果、リンク経路、ブラウザ検査 |
| 変更時 | 広告、ドメイン、予約導線、計測、認定、支払い、委託先の差分 | 変更申請、差分、テスト、rollback |
| 月次・障害後 | Policy Manager、不承認率、警告、リンク先エラー、変更履歴 | 点検表、対応期限、完了確認 |
新しい広告やリンク先の公開時は、誰が、いつ、どの版を承認したかを残します。「広告は運用会社」「ページは制作会社」「予約は別システム」と分断されていると、URL経路や表現の不一致を検知しにくくなります。最終公開者だけでなく、全経路を確認する責任者を決めます。
まとめ|判定理由と修正範囲を一致させる
医療機関のGoogle広告が止まったときは、不承認、制限付き、アカウント停止を分け、Policy Managerのポリシー名と対象を固定します。そのうえで、広告文・アセット、リンク先、URL・redirect・計測、認定・広告主・関連アカウントを切り分けます。
医療分野では、Googleのヘルスケア・医薬品ポリシーと、日本の医療広告規制の両方を確認します。修正前後の証跡、テスト結果、再審査・異議申立ての履歴を同じ対象IDに紐づけ、重複申請や回避目的の別アカウント作成は行いません。復旧後は原因を入稿前検査と変更管理に追加し、再発を防ぎます。
医療機関のGoogle広告不承認・停止のよくある質問
「不承認」と「アカウント停止」は同じですか?
同じではありません。不承認は特定の広告やアセット、リンク先が配信できない状態です。アカウント停止では広告全体が配信できなくなるため、通知された理由と対象範囲を最初に分けます。
不承認後に別アカウントを作れば配信を再開できますか?
回避目的の新規アカウント作成は行わず、元の判定と関連アカウントを含めて整理します。Googleは関連アカウントや新規アカウントも対象になり得ると説明しています。
広告文だけ直せば再審査に通りますか?
不承認理由によります。広告文だけでなく、リンク先の表示、URL、redirect、計測テンプレート、広告主情報、認定、地域制限が関係することがあります。ポリシー詳細に対応する範囲を確認します。
医療広告ガイドラインに適合すればGoogle広告も必ず承認されますか?
必ずではありません。日本の医療広告規制とGoogle広告ポリシーは別の要件です。両方に適合する必要があり、Google側の認定、地域、リンク先、技術要件も個別に確認します。
再審査中に同じ内容で繰り返し異議申立てを送ってもよいですか?
同じ対象の審査中に重複申請を繰り返さず、Policy Managerで状態を確認します。修正内容、確認したURL、認定や事業者情報、判定が誤りと考える根拠を整理して送ります。
参考文献・一次情報
- Google 広告ポリシーヘルプ|不承認の広告を修正する、またはポリシー判定に異議を申し立てる
不承認理由の確認、広告・リンク先の修正、再審査、異議申立ての手順。2026年10月25日確認。 - Google 広告ポリシーヘルプ|Google 広告アカウントの停止の概要
アカウント停止、関連アカウント、異議申立て、停止中の操作を確認。2026年10月25日確認。 - Google 広告ポリシーヘルプ|ヘルスケア、医薬品
医療・医薬品の制限、対象地域、認定、広告とリンク先の要件。2026年10月25日確認。 - Google 広告ポリシーヘルプ|リンク先の不一致
表示URL、最終ページURL、redirect、計測URLの不一致と修正。2026年10月25日確認。 - 厚生労働省|医療法における病院等の広告規制について
医療広告ガイドライン、Q&A、ウェブサイト等の事例解説書の公式ハブ。2026年10月25日確認。
広告ポリシー、審査画面、法令・ガイドラインは更新されます。対応時点の最新原文と実際の通知を確認してください。
この記事の編集・確認体制
Google広告と医療広告の公開資料を一般的な実務手順として整理
個別の審査結果、法的判断、復旧を保証しません
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